管理人の日常とか妄想を綴るトコです。いただいたコメントには、ブログのコメント機能で返信しております。
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今、引越し先への移動中です!引越し前からぐったり死にそうです…。
月の誕生日、イラスト系は何も出来ないので、せめてSSでも書きますよ…!
とか言ってる間に部屋について色々ありました…
色々忘れてきたり足りなかったり、リアル「悪夢はもうみない」生活です…明日はテーブル買いに行くよ!明後日電話線の工事に来るのに電話ないよ…!orz
(以下、SSです)
*
「パパ!お誕生日おめでとう」
そう言って、ライトが小さな装飾箱を渡して来た。
「え?ああ、もうそんな時期か」
月の誕生日は二月の末日。二月という月が他の月より短いせいか、月自身もついつい自分の誕生日を忘れがちになる。
箱を開けてみると、趣味のいいネクタイピンが一つ入っていた。色の濃い半透明のアメジストを透かし彫りのメタルブラックで覆った上品なデザインで、息子のセンスは月を大いに満足させた。
「二月の誕生石は紫水晶でしょう?パパ、先月のボクの誕生日にガーネットのワンポイントがついた大容量のUSBメモリくれたからさ」
先月、一月の28日に16歳の誕生日を迎えたばかりのこのジュニアは、只今パソコン操作に夢中なのだ。時々、某国某所の重要機関など、とんでもないところにハッキングを仕掛けては母親(?)に叱られている。
「ありがとう、気にいったよ」
早速、今着けているネクタイを、もらったばかりのピンで月が挟むと、ライトは頬を僅かに紅潮させて微笑んだ。
「あのね、これホントは内緒って言われたんだけど…」
「ん?」
「ママもパパのために何か用意してるたいだよ♪」
「竜崎が?」
月は数ヶ月前に籍を入れたばかりの伴侶の顔を思い浮かべた。
ライトを産んだ竜崎のことを便宜上「母親」と呼んではいるが、れっきとした男性だ。どのようにしてその身体で妊娠出産したのか、「子供が出来た」と言われた時点でトンズラこいた月は詳しく知らないのだが、再開し、15歳まで成長した我が子の自分と瓜二つの顔を「証拠です」とつきつけられては認知せざるを得なかった。
その後色々あって竜崎の籍に自分が入って今に至る。と言っても、月は外では今まで通り夜神姓を名乗っている。超法規的措置が効くだの、ライトの名字を今から変えるのはよくないだの、竜崎にごちゃごちゃ言われて入り婿を承知したが、関白亭主の座を明け渡すつもりはない。よく言えばツンデレ、悪く言えばセルフィッシュなこの妻を乗りこなせるのは自分だけと自負していた。
「普段は全然立たないキッチンに昨日からこもりきりで、何かやってるんだ、多分何か作ってるんじゃないかな」
「手作りか…」
普段喧嘩ばかりとは言え、愛する妻の手作り料理、となれば顔面がやにさがるのを抑えるのは難しい。
昨日から、と言うことは、さぞ凝ったものを用意してくれているに違いない。一気に竜崎を愛しく思う気持が倍増し、月は待ちきれず、足音を忍ばせてキッチンに向かった。
そっと中を伺うと、ジュアッ!と何かを揚げる激しい音と、凄まじい甘い香りが漂ってきた。キッチンの中に充満するバニラと油の臭いに胸が悪くなりそうだ。
「? あいつ、何を作っているんだ?」
見かねて月がキッチンに足をふみいれると、それに気付いた竜崎が、「月くん~」と少し甘えるような口調で話しかけてきた。
「な…何作ってるんだ?竜崎」
「実は、アイスクリームのてんぷらを作ろうとして…」
「アイスの、てんぷら」
そういえば二昔くらい前にそんなものが流行ってたっけ?と月は記憶を巡らせた。
「でもどうやっても巧くいかないんです。油に入れるとアイスが溶けてしまうんです」
「それを昨日からやってたのか」
「はい」
言いながら、竜崎は手元からアイスクリームをすくい、油に落とした。途端、物凄い音と共にアイスが弾け、熱い油が飛び散った。
「熱ッ!アッツッツ!」
頬に油が飛んで、月は慌てて水道水で冷やした。見ると竜崎の白いシャツも、鍋から飛んだ油などであちこちに穴や焦げが出来ている。
「竜崎、いきなりアイスを入れてもてんぷらは出来ないよ、てんぷらだったら衣をつけないと」
「ころも?それはどうやって?」
「卵と冷水を1:1の割合でよく混ぜて、その玉水に薄力粉を1:1でざっと混ぜるんだ。それを食材にまぶさないと天ぷらは出来ないよ」
「…甘くなさそうです…」「ちょっと座ってて」
月は竜崎を椅子に座らせると、冷蔵庫から卵、戸棚から薄力粉を探しだし、手早く天ぷらの衣を作った。
それを竜崎が使っていたのとは別に冷凍庫からだしたアイスクリームにつけ、160℃前後に熱した油に、網杓子に乗せたまま慎重に沈める。
「ほらっ、食べて!」
衣が固まった瞬間、さっと皿に移し竜崎の前に出すと「はい!」と彼もすかさず天ぷらにフォークを突き刺した。
「凄いです!甘いです!熱いのに冷たいです!」
「だろ?でもおまえ、なんでアイスの天ぷらなんてチョイスしたんだ?」
「え?どうしても食べてみたかったんです」
「…僕の誕生日祝いだろ?」
「え?誕生日?………あ」
竜崎は、たっぷり、フォークの先からアイスがトローリ溶け落ちるくらいの時間固まった。
「あ、あの」
「忘れてたのか…」
「二月が短すぎるのがいけないんです!」
「去年、おまえのリクエストで特大クロカンブッシュのマカロンバージョン作らせて届けてやったよな?」
「あああ」
「クリスマスも、おねだりされて、チョコで作った高さ100センチのクリスマスツリー、特注で用意してやったよな!」
「あああああ」
「その時お前が言ったセリフを覚えているか?」
「ら、月くんのお誕生日には期待して待っていてくださいね…」
「そうだ!」
月は両手を大きく広げた大仰な身振りと共に叫んだ。
「なのにおまえと来たら、僕の誕生日のこともすっかり忘れてアイスの天ぷらのためなんかに徹夜したってのか!?」
「うう」
竜崎は月から逃れるように頭をホッソリした両腕で抱えた。
「聞けよ竜崎、大体…」
その腕を掴んで月が自分の方を向かせようとすると、竜崎はいきなり自分の方から月に抱きついてきた。
「おい、竜崎…」
月は自分の顎のすぐ下にある竜崎の頭髪をクシャクシャかきまわした。途端、油焼けの臭いが立ち上る。
「月くん、一緒にお風呂に入りませんか」
「あー…もう」
月は竜崎の華奢な肩をギュッと抱き締めた。結局いつだってこの世界一の探偵には敵わないのだ。
*
オワリです
うちの誕生日祝いSSはいつも祝われる方が微妙にかわいそう…
アイスの天ぷらの作り方とか実は全然知りません…ネット出来ないとろくに調べ物出来ない…
うー眠い…拍手コメントのお返事は明日ー!
月の誕生日、イラスト系は何も出来ないので、せめてSSでも書きますよ…!
とか言ってる間に部屋について色々ありました…
色々忘れてきたり足りなかったり、リアル「悪夢はもうみない」生活です…明日はテーブル買いに行くよ!明後日電話線の工事に来るのに電話ないよ…!orz
(以下、SSです)
*
「パパ!お誕生日おめでとう」
そう言って、ライトが小さな装飾箱を渡して来た。
「え?ああ、もうそんな時期か」
月の誕生日は二月の末日。二月という月が他の月より短いせいか、月自身もついつい自分の誕生日を忘れがちになる。
箱を開けてみると、趣味のいいネクタイピンが一つ入っていた。色の濃い半透明のアメジストを透かし彫りのメタルブラックで覆った上品なデザインで、息子のセンスは月を大いに満足させた。
「二月の誕生石は紫水晶でしょう?パパ、先月のボクの誕生日にガーネットのワンポイントがついた大容量のUSBメモリくれたからさ」
先月、一月の28日に16歳の誕生日を迎えたばかりのこのジュニアは、只今パソコン操作に夢中なのだ。時々、某国某所の重要機関など、とんでもないところにハッキングを仕掛けては母親(?)に叱られている。
「ありがとう、気にいったよ」
早速、今着けているネクタイを、もらったばかりのピンで月が挟むと、ライトは頬を僅かに紅潮させて微笑んだ。
「あのね、これホントは内緒って言われたんだけど…」
「ん?」
「ママもパパのために何か用意してるたいだよ♪」
「竜崎が?」
月は数ヶ月前に籍を入れたばかりの伴侶の顔を思い浮かべた。
ライトを産んだ竜崎のことを便宜上「母親」と呼んではいるが、れっきとした男性だ。どのようにしてその身体で妊娠出産したのか、「子供が出来た」と言われた時点でトンズラこいた月は詳しく知らないのだが、再開し、15歳まで成長した我が子の自分と瓜二つの顔を「証拠です」とつきつけられては認知せざるを得なかった。
その後色々あって竜崎の籍に自分が入って今に至る。と言っても、月は外では今まで通り夜神姓を名乗っている。超法規的措置が効くだの、ライトの名字を今から変えるのはよくないだの、竜崎にごちゃごちゃ言われて入り婿を承知したが、関白亭主の座を明け渡すつもりはない。よく言えばツンデレ、悪く言えばセルフィッシュなこの妻を乗りこなせるのは自分だけと自負していた。
「普段は全然立たないキッチンに昨日からこもりきりで、何かやってるんだ、多分何か作ってるんじゃないかな」
「手作りか…」
普段喧嘩ばかりとは言え、愛する妻の手作り料理、となれば顔面がやにさがるのを抑えるのは難しい。
昨日から、と言うことは、さぞ凝ったものを用意してくれているに違いない。一気に竜崎を愛しく思う気持が倍増し、月は待ちきれず、足音を忍ばせてキッチンに向かった。
そっと中を伺うと、ジュアッ!と何かを揚げる激しい音と、凄まじい甘い香りが漂ってきた。キッチンの中に充満するバニラと油の臭いに胸が悪くなりそうだ。
「? あいつ、何を作っているんだ?」
見かねて月がキッチンに足をふみいれると、それに気付いた竜崎が、「月くん~」と少し甘えるような口調で話しかけてきた。
「な…何作ってるんだ?竜崎」
「実は、アイスクリームのてんぷらを作ろうとして…」
「アイスの、てんぷら」
そういえば二昔くらい前にそんなものが流行ってたっけ?と月は記憶を巡らせた。
「でもどうやっても巧くいかないんです。油に入れるとアイスが溶けてしまうんです」
「それを昨日からやってたのか」
「はい」
言いながら、竜崎は手元からアイスクリームをすくい、油に落とした。途端、物凄い音と共にアイスが弾け、熱い油が飛び散った。
「熱ッ!アッツッツ!」
頬に油が飛んで、月は慌てて水道水で冷やした。見ると竜崎の白いシャツも、鍋から飛んだ油などであちこちに穴や焦げが出来ている。
「竜崎、いきなりアイスを入れてもてんぷらは出来ないよ、てんぷらだったら衣をつけないと」
「ころも?それはどうやって?」
「卵と冷水を1:1の割合でよく混ぜて、その玉水に薄力粉を1:1でざっと混ぜるんだ。それを食材にまぶさないと天ぷらは出来ないよ」
「…甘くなさそうです…」「ちょっと座ってて」
月は竜崎を椅子に座らせると、冷蔵庫から卵、戸棚から薄力粉を探しだし、手早く天ぷらの衣を作った。
それを竜崎が使っていたのとは別に冷凍庫からだしたアイスクリームにつけ、160℃前後に熱した油に、網杓子に乗せたまま慎重に沈める。
「ほらっ、食べて!」
衣が固まった瞬間、さっと皿に移し竜崎の前に出すと「はい!」と彼もすかさず天ぷらにフォークを突き刺した。
「凄いです!甘いです!熱いのに冷たいです!」
「だろ?でもおまえ、なんでアイスの天ぷらなんてチョイスしたんだ?」
「え?どうしても食べてみたかったんです」
「…僕の誕生日祝いだろ?」
「え?誕生日?………あ」
竜崎は、たっぷり、フォークの先からアイスがトローリ溶け落ちるくらいの時間固まった。
「あ、あの」
「忘れてたのか…」
「二月が短すぎるのがいけないんです!」
「去年、おまえのリクエストで特大クロカンブッシュのマカロンバージョン作らせて届けてやったよな?」
「あああ」
「クリスマスも、おねだりされて、チョコで作った高さ100センチのクリスマスツリー、特注で用意してやったよな!」
「あああああ」
「その時お前が言ったセリフを覚えているか?」
「ら、月くんのお誕生日には期待して待っていてくださいね…」
「そうだ!」
月は両手を大きく広げた大仰な身振りと共に叫んだ。
「なのにおまえと来たら、僕の誕生日のこともすっかり忘れてアイスの天ぷらのためなんかに徹夜したってのか!?」
「うう」
竜崎は月から逃れるように頭をホッソリした両腕で抱えた。
「聞けよ竜崎、大体…」
その腕を掴んで月が自分の方を向かせようとすると、竜崎はいきなり自分の方から月に抱きついてきた。
「おい、竜崎…」
月は自分の顎のすぐ下にある竜崎の頭髪をクシャクシャかきまわした。途端、油焼けの臭いが立ち上る。
「月くん、一緒にお風呂に入りませんか」
「あー…もう」
月は竜崎の華奢な肩をギュッと抱き締めた。結局いつだってこの世界一の探偵には敵わないのだ。
*
オワリです
うちの誕生日祝いSSはいつも祝われる方が微妙にかわいそう…
アイスの天ぷらの作り方とか実は全然知りません…ネット出来ないとろくに調べ物出来ない…
うー眠い…拍手コメントのお返事は明日ー!
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つなびー
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カテゴリー
プロフィール
HN:
刈谷 真裕美
年齢:
18
性別:
女性
誕生日:
2007/02/10
趣味:
漫画描き・小説書き
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