まゆみ、ひさしぶり。
もう黒人男性と付き合う夢は叶えましたか？喜々として黒人の素敵さを力説していたまゆみをなつかしく思います。

まゆみがおれに「別れないから大丈夫だよ」なんて言いながら徐々に連絡がとれなくなったあのころから、もう14年が経ったんだね。月日が流れるのは早いものです。

この手紙を書いたのは、特に用事や理由があるわけではないんだ。ただ昨日友達と会ってまゆみの話題が出たから、ひさびさに思ったままでも何か書いてみようと思って。びっくりさせたかな。

今振り返って考えてみると、あのころのまゆみは、穏やかでかわいい雰囲気をかもしだしていたわりに自由人で手に負えなかったのを覚えています。天真爛漫でおれにも優しかったけれど、どうも自分だけのものにならないような歯がゆさをいつも感じていました。「あっさりした恋愛が理想だよね」ってまゆみに押し付けられたときには、なんとも言えない切なさがありました。

そういえばまゆみにとって初恋の相手がおれだったのかな？最初のころのまゆみは、なんだかプライドだけは高いわりに、緊張気味だったような気がします。そろそろ男慣れしたころでしょうか？

付き合い始めのラブラブのころは、まゆみが「時間が止まればいいな」って言ってくれたのを覚えています。あのまゆみの幸せそうな顔は今でも忘れません。思えば最初はかわいかったなぁ。

全体的に言えば、おれはまゆみと付き合えてよかったと思っています。だいぶ自由人なまゆみに疲れたところはあったけど、おかげでかなり精神力が鍛えられました。

いろいろ書いたけど、おれはまゆみのことがそれでも好きでした。これからもまゆみらしくいられるよう、あと、そろそろドリンクバーから大量にシロップ持ち帰るのはやめて（笑）、幸せをふりまいてください。

またいつか会いましょう。では。

P.S. まゆみが誕生日にくれた日本人形、だいぶ髪が伸びました。

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